臨床研修医を迎えました2014年
市立西脇病院の研修プログラムの一環で、当医師会有志の医療機関が研修先として受け入れ、今年で4年目になります。
複数の医師がいて、何かと相談出来る医師がいる病院勤務とは違い、開業医は一人で孤独に診療していますので、研修に来てくれることはとても刺激になり、毎年この時期の楽しみになっています。
しかも、今年は二人!若い医師達の成長の 何か少しでも役に立てれば…
実際の研修は、まずは私の横についてもらい、診療スタイルを見学しつつ、電子カルテの使い方、患者さんの接し方、採血や点滴などの処置、往診の同行などをしてもらいました。
過去に来られた先生たちも、今回の二人にも言える事ですが、みんな器用ですね!
複雑なインターフェイスの電子カルテをすぐにマスターされ、特に小山先生には私と手分けして診察をこなしてもらい二馬力で診察を終える事ができました!
快く研修に協力して下さった、あべ眼科クリニック 安部亨二先生、こばやし腎・泌尿器科クリニック 小林康浩先生、並びにご来院患者様には厚く御礼申し上げます。
どうもありがとうございました。
前田先生を迎えて
6月2日から13日は、前田裕輔先生が研修に来られました。
前田先生は細身で身長も高く、学生時代バスケ部だったそうです。私も学生時代は6年間バスケ部だったので親近感が湧きました。
後から来られた小山先生によると、バスケでは結構有名人だそうで…σ^_^;
ご実家は医師の家系で、将来は地域のかかりつけ医を目指したいとの事。当院終了後は、藤田小児科医院の藤田位先生のもと、研修されます。
2年間の研修医生活でたったの1ヶ月間ですが、このたびの地域研修は、開業医の日常を知り、身につけなければならないスキルを理解する、貴重な経験ではないかと考えます。
前田先生の診察風景。
ちゃんと患者さんの
目を見て問診しています。
採血もバッチリ!?
少し写真を意識してマス…
研修最終日のすべて診察終了後の一コマ。
手に持っている黄色いファイルは後回しになって
いる残業です…
前田先生、おつかれさまでした。
小山先生を迎えて
6月30日から7月11日までは小山敦史先生が研修に来られました。
小山先生は東京の某有名大学(!!)を卒業され、百貨店に約3年間勤務後、一念発起し医学部に入り直した経歴の持ち主です。
百貨店勤務でメンタルストレスを抱えた人を多く目の前にし、自分が力になれたらとの思いから、精神科医を目指したいとの事。
夢や理想はあっても、実現は難しい事で特に医師を目指すことは大変な苦労だったと想像できますが、こちらの驚きも本人はいたってクール!!
小山先生は一歩一歩確実に実現しつつ行動されていて、尊敬します。
ぜひ立派な精神科医になってもらいたいものです!
小山先生が診察中は、私がカルテ記録係です。
往診先で。この方は入院中、なんと主治医が小山先生でした。なんという偶然!
小山先生の次の研修先である矢持医院矢持健先生が、
『引き継ぎ会』と称して、私と二人、ご自宅でBBQにご招待
いただきました。
台風の去った夜空の下で頂くお肉は格別でした!
矢持先生、ありがとうございました。
地域研修を終えて
このたびの地域研修では、生活習慣病の患者のフォローの重要性や、初診患者の対応の仕方、往診診療など、2週間だけではありましたが多くのものを勉強させていただきました。
また診療を通しての地域の患者様との関わり方に関しては、常に参考になり、感化させられるものがありました。
林先生の診療は、丁寧である上で、気さくで親しみやすい言葉遣いや姿勢で話されていたため、形式的にならず温かくアットホームという印象を受けました。
そして今自分が行っている診療に対する姿勢を見直す良いきっかけとなりました。
林先生の診療スタイルをそのまま模範することはできませんが、患者様にとって安心感のもてる粋な診療とは何かを、自分なりに考えていく必要があると思いました。
最後になりますが、ご多忙のところ、快く研修を引き受けてくださいました林先生ならびに貴院スタッフの皆様に、厚くお礼申し上げます。
西脇病院 研修医
前田 裕輔
「この症状は採血したいな」
「CTで確認しておきたい」
はやし内科クリニックでの初めの3日間は何度もそう思いました。
CT,MRIが24時間撮影でき、血液検査は30分程で結果がでる、そんな病院の恵まれた環境にいつしか慣れてしまっていたのです。
林先生はどのような時でも丁寧に問診と身体所見を取り、見逃しがないように診察されていました。
「問診で9割は診断できる」
何度も聞かされてきた言葉がスッと入ってきた瞬間でした。
問診、身体所見といった最も基礎になる部分が如何に大事か、はやし内科クリニックでの2週間で再認識させてもらいました。
西脇病院に戻りましたが、はやし内科クリニックで学んだ診察の根幹は決して忘れずに診療に望みたいと思っています。
西脇病院 研修医
小山 敦史