地域のみなさまへ~院長からのメッセージ~
みなさま、こんにちわ。
昨今、医療崩壊が進み始めていることは、ご存知の方も多いと思います。医師不足がその主因であることは誰もが認めるところです。
勤務医として実感したことですが、多くの患者さんを診察中に、開業医あるいは救急隊などから、救急や入院の受け入れ要請の電話が入ることが度々ありました。私の専門性から、その要請に応える必要があり、その際、『通院加療は必要であるが、病状的には安定している患者さん』が、どうしても長時間お待ちいただかざるを得ませんでした。
一方、待たされる側としては、それぞれの予定があり、いくら緊急患者の治療にあたるとはいえ、許容できる範囲というものもあります。我々医療側は、その板挟みにあい、疲弊しています。
近隣の開業医の役目は、主に外来診療を担い、より高度な医療を必要とする患者さんを早期に見つけ出し、適切な病院を紹介する。病院はその要請を速やかに受け入れる体制を整備し、各専門分野がお互い協力し合う。
その流れがスムーズな地域では、極めて良質な医療が提供できると考えます。
他科との併診があるから、大きな病院で安心だから、万が一の際に入院させてもらえるから、などといったご意見を伺うこともあります。やむを得ない事由があれば別ですが、当地域の医療崩壊を防ぐためにも、日頃はお近くのかかりつけ医に通院し、いざという時には速やかに近隣病院へ紹介してもらう・・・ このような理想的な医療が、当地域でも可能です。
病院と、開業医の役割を、きちんと分担することが、当地域の医療崩壊を防ぐ、一つの方法と考えます。